ネパール

ネパールの生き神クマリがこの10月に代替わり

こんにちは、ひまわりんです。
先日の「生き神クマリ」に関する下記記事ですが、多くの方に読んでいただいているようです。

私もこのすごく稀有で美しい文化について、日本人にも知ってもらいたいなと思っていたので、関心を寄せていただいてうれしく思っています。

ちなみにあの記事を上げた直後に、クマリがこのタイミングで代替わりしたという新聞記事を読みました。
せっかくの機会なので、これについても少しここで触れておこうと思います。
 

2歳の女の子が新たなロイヤルクマリとして即位

2歳の女の子が新たなロイヤルクマリとして即位しました。
インドラジャトラの後にはナヴラトリ、そしてネパール最大のダサイン祭りと続きますが、まさにその時期に2歳の少女が新しいクマリ(生き神)となったそうです。

王政が終わった今も、何世紀にもわたる伝統はこうして新たなクマリによって受け継がれていきます。

ちなみに以前の記事にも書きましたが、カトマンズで拝んだクマリは、すでに大人の女性へ移行する時期を迎えているように感じられました。
率直に言えば、初潮を迎える年齢に近いのでは…と思いました。

やはり交代のタイミングが近かったのですね。
まさしくその時期に、新しいクマリの即位が行われたようです。
 

ヒンドゥー教徒と仏教徒の両方から崇拝されるクマリ

私がとても興味深いと感じているのは、このクマリがヒンドゥー教徒だけでなく仏教徒からも崇拝される存在であることです。
ヒンドゥー教は多神教ですが、仏教には「神」という概念がありません。
つまり、クマリは宗教の垣根を超え、ネパールならではの独自文化を体現しているのです。

今回のダサイン祭で行われた即位式では、退任するクマリが信者に引かれた山車に乗って街を練り歩いたそうです。
クマリ特有の赤い衣装、髪を髷に結い、額には精神的知恵の象徴である「第三の目」が描かれた装いで。

宗教に関わらず多くの市民がこの行列を見ようと通りに集まり、花束や金銭を捧げたり、若い女神の足に額を当てて敬意を表したそうです。
ヒンドゥー教では尊敬の念を込めて目上の人の足に額を当てますが、クマリに対してもまさしくその儀礼が行われるのですね。
 

ある日、娘から女神へ

クマリから普通の少女に戻る前任のクマリがいる一方・・・
新たなクマリとして即位する2歳の女の子の家族にとって、普通の子どもから神のような存在へと変貌を遂げたことは、ネワール族としては深く名誉なことであることに違いありません。
ですが、わずか2年と8ヶ月過ごしただけで家から出さねばならないという辛い葛藤との狭間にいることでしょう。

新聞記事には父親と思われる男性が、2歳8ヶ月の女の子を抱えて涙しています。
その涙には、家族として、ネワール族としての名誉と父親としての我が子を手放さなくてはならない哀しみの両方が入り混じっていると想像できます。
 
記事には、父親が、妻が妊娠中に娘の神性を夢で見ていたことを回想し、今ではそれを運命の兆しと思っている、と語ったと記載されていました。
 

生き神クマリの生活実態とその後

私も非常に関心を持っているのは、クマリの実生活についてです。
栄誉ある存在であるがゆえに、クマリは厳格な隔離生活を強いられています。

彼女たちは「クマリハウス」と呼ばれる寺院の宮殿に住み、大きな祭りの際以外はほとんど外出が許されません。
交友関係も限定され、遊び相手は厳選されたごくわずかです。

しかし現代の生活様式の変化により、クマリは宮殿内で家庭教師から教育を受け、テレビ鑑賞などの余暇も楽しめるようになってきていると聞き、大変安心しました。
かつては本を読むことすら許されず、退位後は読み書きができず社会生活への適応が困難なクマリも多かったと聞きました。

さらに、退位したクマリにまつわる言い伝えもあります。
元クマリと結婚した男性が若くして亡くなるといった忌み言葉や、結婚できない女性が多いという話も。
しかし政府は、退位後のクマリに月約110ドルの年金を支給し、一定の生活保障を提供しているとのことです。
 
これからは、生き神として子ども時代を過ごしたクマリたちが、自身の経験を活かして社会で活躍する未来が期待されます。
実際に、元クマリの一人が大学を卒業後、ネパールのインターナショナル企業で働き活躍している様子を紹介するコラムを現地新聞で読みました。
 
こうした続報を楽しみに待ちたいと思います。

主に情報を得た新聞記事はこちらです。

Nepal crowns 2-year-old Aryatara Shakya as ‘living Goddess’: All about country’s divine child worshipped by Hindus & Buddhists

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自分もいつも闘病中に声に出して言い聞かせていたのですが、
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