病理の結果が出ました。
結果から言うと、
今回も悪性組織は採取されませんでした。
オペは回避です。
が病気がいることは確かなようです。
下記に書くことはとてもとてもややこしい話です。
なぜこの短期間のあいだに、
2度目のEUS-FNAの実施となったか?
主治医としては、
昨年11月のFNAで悪性細胞が
採り切れてなかったのかもしれないという
一抹の不安があったのだと思います。
そして、1度目のEUS-FNAから2ヶ月後の今年1月。
経過観察一発目のソナゾイド造影EUSで、
血流成分(生きている成分)がエコー上で
確認されたことでその可能性が高まったのだと思います。
昨年の11月、
今すぐのオペは回避しましょう、
ということになった際に、主治医は
「やっぱりあのとき手術しておいたらよかった」
という後悔だけは避けたい。
だから注意深くフォローしていきます。
と仰いました。
何度もここでも書いているように、
EUS-FNAの診断精度は膵臓疾患においては最高峰。
それでもその精度は7〜8割ということらしいです。
でも、2回もやればその精度は
9割5分くらいになるんじゃなくて?
というのは私の勝手な予想です。
とにかく主治医は今回誇らしげに、
胃を貫いて膵臓のターゲット部分を
針が指している画像を見せながら、
「今回は確実に腫瘤を刺してこれた
という手応えが充分にあった」
と。
さらに、前回には膵臓以外の成分(おそらく胃壁とかそういう組織)も紛れていたそうですが、今回にはそれもなかったみたい。
要はサンプリングエラーではないようです。
前回は3箇所刺していたのが、今回は2箇所。
それでも、悪性組織は確認できなかったので、
これはそもそも嚢胞や腫瘍ではないのではないか、
というところにきたそうです。
え?え?えーーー?
今回の結果をもっても、
結論づけるのはとても難しい
・腫瘍性の細胞はない
・炎症細胞(リンパ球)の浸潤は目立つ
・正常な膵実質が含まれる
・中身の形態性状が変化している
・毎回毎回、見え方や形状がコロコロ変わることは
腫瘤としては説明がつかない
上記のことから、
悪性腫瘍、嚢胞性腫瘍ではないのはほぼ確実。
となると、
今まで嚢胞変性した腫瘍としてみていたが、
そもそも腫瘍だと捉えていたのが間違っていたのかもしれない。
腫瘍状に見えて実は膵実質成分という
炎症性偽腫瘍(inflammatory pseudotumor:IPT)
ではないかとのこと。
正直この辺の主治医からの説明、
主治医もわかりやすく伝えてくれようとしているんだけど、
すごくわかりにくかったです。
そもそも矛盾だらけの私の膵臓状態がややこしくしているのよね。
かなり限局した自己免疫性膵炎?
そこで、昔チラッと出てきた
自己免疫性膵炎(Autoimmune pancreatitis:AIP)
の病名が出てきました。
限局した自己免疫性膵炎の場合、
腹痛、黄疸などが出てこなければ、
自然軽快することもあり、
経過観察が可能。
経過観察は、
画像診断を定期的に実施して、
増大していくことがないかなどを確認していく。
ちなみに、私がもともと持っている
自己免疫性疾患との関連を聞いてみたところ、
全くないとは言い切れないが、
自己免疫性膵炎は少し性質が違うようで、
一般的にはIBDやAIHとのオーバーラップは少ないそう。
主治医も迷いに迷ったここ数ヶ月
今回、たとえ良性という結果が出ても、
手術を推奨するべきかも考えていたそうです。
それは、確固たる悪性を否定できる材料もないから。
でも、発想を転換させて
炎症性疑腫瘍という線で観てみることにした。
確かに私は、
IgG4の値が上限を少し超えているレベルではあります。
そういうところからも。
これが確定診断できたら症例報告ができるレベル
ともおっしゃっていました。
今後のプラン
次のステップは追加で免疫染色。
今回採ってきた組織にIgG4染色するらしい。
そして、6月に
プリモビストという造影剤使用したMRIを実施。
つまるところ・・・
すい臓がんではなさそう。
NET(希少ガン)でもなさそう。
そして、その他のSPN、MCNといった
将来的に悪性に転じるリスクの高い嚢胞性腫瘍でもなさそう。
むしろ、膵炎の可能性が出てきた。
自己免疫性膵炎が現状一番疑われる。
でも、それもかなりレアで典型例では全くない。
オペは回避。
経過観察は引き続き。
医者にとっても不思議なことだらけ。
興味深いが、全てが本当に難解。
だそうです。
セカオピも検討
染色結果次第ですが、
セカンドオピニオンも考えようと思っています。
病院を変える目的などではなく、
あくまで他の病院・先生の診立てを聞いてみたいからです。
なので、主治医のオススメしてくれる
膵臓専門の先生がいいなと思っています。
【あとがき】 検査結果を病院に聞きに行く日、当たり前ですが気が乗らず、おまけに待ち時間は緊張で吐き気が止まりませんでした。同行してくれた母が背中をさすってくれて・・・ありがたかった。結果を聞いたあとも、モヤモヤが残ったし、何より状況が複雑過ぎて頭の中を整理しないとここにも書けないなと思ったので少し時間がかかりました。心配してくださっていた方、どうもありがとうございました。まだまだ分からないことだらけですが、少しずつ正体に近づいて来ているような気はしています。
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